小雨の音の耳打つ夜に

雑記・備忘録

引っ越す知人が処分するという本を何冊か譲りうけた小雨さん、ここ数日はその中の一冊、安部公房著『砂の女』をちびちびと読んでいた。妙な夢から醒めたあと、すでに靄のむこうに消えかけた夢のしっぽだけを掴み、時折じぶんの無意識の正体がわかりかける、…

はじめに

小雨さんは今現在、無職である。 友人の家に居候し、貯めた金を切り崩しながら暮らしている。 日々はとりとめもなく過ぎていく。小雨さんはなかなか忘れっぽい。 一年くらい前の自分の日記を読み返すと、覚えていないことがまあまあ書いてあってびっくりする…